Androidのスマートフォンが壊れたため、昔使っていたWindows Phone(以下WP)に変えたのですがアプリが少ないため使い勝手が良くありません。またWindows 10にはアップグレードできないためセキュリティ上のリスクもあります。そこでLumia 525にAndroidを入れてみることにしました。もちろんMSは正式に認めていませんが非公式な開発プロジェクトがあります。作業環境はWindows PCで進めていきます。ADBツールはLinuxでも使えますがWP internalsなどのそれ以外のツールはWindows PCが必要になるからです。
注意:SIMを認識しないためモバイル機能は使えません。ほかにもカメラやヘッドフォンなどが使えません。サイト(Unofficial LineageOS 13.0 for Lumia 52X & 720)を参照。
必要なファイル
- Windows Device Recovery Tool
- WP internals
- ADB Installer
- LK bootloader
- WP ROM(拡張子がffuのもの)
- SBL3 engineering archive & HEX loaders
- LineageOS 13.0 & Twrp
Optional
インストール手順
1.WPのバックアップ
WPのSettingsのBackupでバックアップを取ります。
2.各種ツールのインストール
- ADB Installer
PCからAndroidにアクセスするツールです。実行ファイルをクリックするとターミナル画面でオプションが表示します。すべてYにしてインストールします。
- WP internals
WPにアクセスするツールです。デスクトップにinstall等の作業用のディレクトリを作りその上にWP internalsのディレクトリを作成して展開します。
- Windows Device Recovery Tool
公式ROMをリカバリしたりコマンドツールがあります。
3.WPのROMをクリーンインストール
アップグレードした状態で作業行うと不具合の可能性があるのでクリーンインストールします。SetingsのExtras & infoでManufacturer Nameを参照しLumiaFirmwareのサイトからプロダクトコードに該当する拡張子ffuのファームウェアをダウンロードします。
WPをusbケーブルでWindows PCに接続します。
WP internalsを立ち上げます。
サイドパネルのPlatformのFlashをクリックするとFlash original FFUに移動します。
ダウンロードしたLumiaのROMのFFUイメージを指定してフラッシュします。(リブートします)
リブート後、初期化した状態なので基本情報を入力します。
4.ブートローダのアンロック
WPが工場出荷状態になったところで、WP internalsのサイドパネルからUnlockのUnlock Bootloaderをクリックします。Flash-modeに切り替えメッセイージがでるのでOKボタンを押します。(リブートしてFlash-modeになります)
WP internalsのディレクトリにSBL3 engineering archiveとHEX loadersのファイルアーカイブをコピーしてディレクトリをつけて展開します。
もう一度WP internalsに戻りUnlockのUnlock Bootloaderをクリックします。
SBL3 engineering archive、HEX loaders、FFUイメージファイルを指定してフラッシュします。
5.LK bootloaderのインスール
インストール用のディレクトリ上にLK bootloaderのディレクトリを作成して展開します。Shift+右クリックでメニューを開き管理者権限でuefi2lk.cmd実行します。
成功するとWPがリブートしてTwrp画面が現れます。
ストレージモードになっているので、LineageOS 13.0サイトでダウンロードしたカスタムリカバリ、twrp_fame_20xxxxxx.imgをrecovery.imgにリネームしてWPのdownloadにコピーします。そしてTwrpのInstall>Install Image>Recovary でフラッシュします。
フラッシュが終わったらいったん電源を落として電源ボタンと+ボリュームを同時押しで再起動します。
6.Androidのファームウェアのインストール
TwrpからWIPE>Advanceed Wipeに移動して次のパーティションをフォーマットします。
- Dalvik / ART Cache
- system
- cache
- Data Internal Storage
次にAdvanced>ADB sideloadに移動して次の項目にチェックします。そしてスライドさせて実行します。
- Wipe Dalvik Cache
- Wipe Cache
PCのエクスプローラでAndroidのファームウェア、lineage OSをc:\adbにコピーし、c:\adbディレクトリをShift+右クリックしてCMD画面を開きます。そして次のコマンドを実行します。
adb sideload lineage-13.0-20xxxxxx-UNOFFICIAL-fame.zip
転送が終わったらWPをリブートします。しばらくするとAndroidの設定画面が現れます。
以上でWPにAndroidをインストールする作業は終わりです。
Optional: Gappsを追加
Androidが動くようになったのですが、systemパーティションの容量不足からGappsがインストールできません。そこでパーティションの容量を大きくしてGappsをインストールできるようにしてみます。
警告:かなり危険な作業です
AndroidをDeveloper optionsを追加してPCに接続したときにストレージモードが使えるようにします。(Settings>About>Build numberの項を連打するとオンになります)
AndroidをusbケーブルでPCにつなぎます。つぎのファイルをAndroidのSDにコピーします。
- lineage-13.0-20xxxxxx-UNOFFICIAL-fame.zip
- open_gapps-arm-6.0-pico-20xxxxxx.zip
- SuperSU-v2.82-20xxxxxxxxxx.zip (Optional)
- Repartition script Redmi 1s_1.2GB system space.zip
- parted
AndroidをリブートしてTwrpリカバリを起動します。
Advanced>File manager>Browseでpartedを/sbinにコピーしてファイルモードを755にします。つぎにInstallに移動してRepartition script Redmi 1s_1.2GB system space.zipをインストールします。エラーが出なければ再パーティション化は完了です。
次にWipe>Advanceed Wipeに移動して、次のパティションをフォーマットします。
- Dalvik / ART Cache
- system
- cache
- Data
- Internal Storage
そしてInstallに移動して、Lineage OS、open-Gapps、SuperSU(Optional)をインストールし再起動すれば完了です。
Google Playからインストールしてみます。PCのWebブラウザからだとdevice名が表示されます。
References:
- How to install Android on Lumia (Windows Phone) – For selected phones only
- Restore Windows Phone 8 if you have Android installed (Windows instructions)
Archives:
- Stuff: Lumia4Android